1 2011年 05月 10日
先日のGW期間中に、久留米の石橋美術館に、同地出身の天才画家・青木繁展を見に行った。 彼の息子は、かの尺八奏者で作曲家の福田蘭童。(「笛吹童子のテーマ」で有名) 僕は、蘭童氏作曲の尺八3重奏曲「わだつみのいろこの宮」のモチーフになった青木繁の原画をナマで観てみたい、とかねがね(もう20年ぐらいになるかナ)思ってたので、この展覧会は非常に嬉しいものとなった。 ![]() 実際に実物を目の当たりにして、日本の神の世界と西洋の神の世界が渾然一体となっている、なんともはや解釈の仕様がなくもうただただその神秘を感じるしかない不思議な質感の絵画世界に、言葉を失い脳みそは空白となる。 青木繁の絵には実に沢山の海のモチーフが繰り返し顕われるが、この絵にも、海の底知れない存在の奥深さが、女神というものにカタチをかえて描かれている、と感じる。 精霊のようなものか。 ただひたすら反復する波にも海の無限の精神性を実感するが、海の底深くに存在する海の精霊=女神 の精神的実在を感じ、親子ともどもその具現に心砕いている、その精神の歴史的な流れに思いを馳せるひとときとなった。 一言で言えば、おおきなものを感じた、ということだ。 PS 上記の尺八3重奏曲「わだつみのいろこの宮」は、youtubeにupされています。 僕が確認したところ、2種類の演奏があるようです。 どちらも、もとはピアノ曲を尺八合奏にアレンジしたテクニカルなこの曲を、よくこなせるナ~という感じです。 (実は僕も学生時代にチャレンジしたけど歯が立たなかった・・・・orz) ▲
by ryosai160
| 2011-05-10 22:23
| diary
2011年 05月 08日
DATA 会場:箱崎水族館喫茶室 福岡市東区箱崎1-37-21 開演:19:30~ 出演:河崎純(コントラバス) 武井庸郎(ドラム、パーカッション) 花田コウキ(ギター) 大内田早穂(オドリ) 新部健太郎(舞踏) ![]() 終始、「静かに」音と動きが密に絡みつつ「緩やかに」変化していく風情があったライブだった。 「静かに」「緩やかに」・・・というと、では所謂(音楽ジャンルで言うところの)アンビエントな感じなのか?とそれ自体アンビエント(曖昧模糊)に言われそうだけど、そうであるしそうではない、と言える。(なので、これらの言葉を括弧書きにした。ハイデガーのようにバツを付けても一向に構わないがww・・・でもそうしたら、この文章全部にバツか!!www) しっかりと「盛り上がり」もあったし、「アツい」シーンもあったけど、こうやって言葉を綴って行く端から言葉(の表層的なパタン化された意味)を裏切るような、なかなか快い矛盾と言うか・・・ まあ、体験してみないと分からない、と結局は言いたくなるような感覚を覚えるひと時であった。 で、バッサリ言ってしまうと、モートン・フェルドマンとかAMMとか、そういう「記号」が頭をヨギる雰囲気でもあった。*これでかなり、イメージは掴み易くなったかと思う(知らない人はYoutubeでも見てください) ついでに言うと、「即興」という言葉がタイトルに付いているが、それはあくまでも表現者のインプット上の定式化というか現象に過ぎなく、アウトプットにおいては確実に「必然」の精神が、ライブの時空間の隅々に漂っていた。インプットに過度にこだわることが無く、かといってアウトプットを意識しすぎて表現自体が硬くなることも無く、両方のバランスがシッカリ取れている。 なんかもう、このメンバーで既にシックリきている。個々人のプレイを断片的にどうこう評価するよりも、ライブという時空間をシッカリ感じれて、そこに、とにかく「必然」がある、と言い切るのが一番シックリくるのだ。かなり抽象的な感じの物言いになってしまうが、そういう風にしか言えないのだ。 逆に言うと、どんなに作りこまれていても、「必然」を感じない散漫なモノゴトもあったりして、そういうのを目の当たりにするとなんかガッカリすることがあったりするけど・・・ やっぱり、行って良かったナ、と自然に思えるライブが一番イイ、という平凡で本質的な結論に至るのだ。至った僕はつくづく、幸せモノだと思うww このメンバーによるこの独特のイイ感じ、は、今度は、また別の場所、たとえば教会とかで体験してみたい。無機的な倉庫の中でもイイかナ・・・ しょっぱなのセッションでここまでイケれば、次も楽しみになると言うものだ。 自分自身がケチなプレイヤー(尺八吹き)という立場をスッカリ忘れて、心からライブを楽しめたのも得がたい体験であった。 このまんま、立場なんて吹っ飛ばしてしまいたい・・・あ、もう、吹っ飛んでる??ww どっちでもいいよ、楽しめれば。 立場=立っている場は常に、ここなんだから。 ![]() ▲
by ryosai160
| 2011-05-08 21:23
| diary
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