2008年 06月 22日
方や、Boredoms,方やZeni-Gevaと、日本発のオリジナリティ溢れるオルタナロック・宇宙的グルーヴミュージックを世界中で展開してきた、二人の侠(おとこ)のDUOがONTOKOである。 ずいぶん前にCDを入手して愛聴していたが、久々にこのお二人で関西ツアー、ということで、かなりアゲアゲな気分になってたところに、色々と折り合いもよく、久々の大阪に飛ぶ。 実際は、夜行の高速バスで行ったのだがww 21日。 夜の難波で、連れの関西の心友・僕を音楽の道に引きずり込んだ悪の張本人w、今は某書店の店長であるTTと飲み食い。ライブにも一緒に行く。 元祖たこ焼き(らしい)・会津屋のたこ焼き。やっぱりたこ焼きは大阪!!40個は軽くイッた。 ウインズの向かいにある豚肉の居酒屋でこぶくろ刺身&泡盛「残波」。エエ組み合わせや!!最高!!! ベアーズも久しぶり。(なぜかZAZEN BOYSのTシャツ着て行った俺w) 前やってた「土偶」というバンドで、姫路の「怖(COA)」というバンドのレコ発イヴェントに呼ばれて演奏したのが、6年前。 しかし、お店も周りの風景も、当時と殆ど変わってなかった。隣の喫茶店もあったし。近くにヤマダ電機が出来たぐらい。 しばし、想い出に浸る。 会場より少し早めに行ったら、地下のお店から、轟音ノイズが洩れ聞こえていた。上はマンションなのに・・・凄いな・・・大阪って奥が深い!!ww 開場して、お店に入ると、相変わらずの薄暗いアングラ全開な雰囲気で、ステージも床もボロボロ。 空調直撃で冷風がキツイしww でも、妙に落ち着く感じ。 お客さんは、ボチボチと集まってくる感じで最終的には、50人ぐらいになったらしい。 見渡すと、殆ど、「その筋」の方々というか。 男はハードコアな面構え(ご自分でもバンドをしているのだろうか)もしくはアングラオタクにジャパニーズオルタナ好きなガタイのいい外国人、不思議~~な雰囲気の女性が床に座り込んで独りでポツンと、みたいな。ゴスロリの姉ちゃんもいたな・・・・なぜかいきなり挨拶されて面食らったがww ほか、腕に見事なタトゥーだらけの若者。 オルタナ人生を送ってらっしゃる方々が殆どと見た。 あ、俺もかww ライブは案の定、20分ぐらい遅れで始まる。 構成は次の通り。 1.ソルマニア 2.K.K.Null solo 3.山本精一&K.K.Null duo ソルマニアは、関西在住のデザイナー大野さんのノイズプロジェクトで、メタル系のWネックギターを改造した奇妙な形のギターを駆使する、ギターノイズ系の音。10年前ぐらいに梅田のスペースで見たことがありそれ以来。今回は、DUO編成で、改造ギターで轟音を発していた。 Wネックギター+ベース弦を2本という凶暴な楽器から発せられる音。訳のワカランぐらい沢山のエフェクターを経由して、マーシャルアンプ8台ぐらいから、まるで、核戦争の世界に吹き荒れる風を思わせるような、そんな音がノンストップで吹き荒れる。(昔見た、核実験の映像を思い起こした) その中に居ると、だんだんシーンとした気持ちになってくるのが不思議。 余りの爆音に、耳は殆ど急性難聴状態。こんな体験も久々だ。 アレコレいう事も無く、唯体験。座禅ににている。 不快感は全く無かった。お二人の清明な精神の賜物か。 休憩して、K.K.Null solo。 初めて見る。予想外のSETだが、実は、見たかったのでラッキー!! 機材的には、アナログシンセに種種のエフェクターを経由させて、カオスパッドを最後に繋いでコントロールしているようだった。メイン楽器のギターは無し。僕は、機材的なことには興味がアンマリないのであるが、このシステムから発せられる音、が今の彼の昔なんだと認識した。 怒涛のように繰り広げられる音の洪水・・・・ノイズ・パンク・テクノ・現代音楽・コラージュ・民族音楽・・・・そして、そこにあるのは、揺ぎ無い精神だった。 彼の昔から変わらない揺ぎ無い姿勢そして修行僧のような風貌は、僕が自分で独自の音楽活動を始めたときに、とても励みになった。インディーズ、というのはいまや当たり前であるが、それを、まだ、その言葉が認知されていない頃から続けている・・・その人の音は、説得力を超えていた。緻密な構成の音曼荼羅から、「最終物質」が一瞬見えた気がした。 そして、休憩を挟んで、いよいよ、山本精一&K.K.Null duo。 山本氏のシステムは、サンプラー+エフェクターをズラッと並べた感じで、サンプラーは1年前に長崎で見たソロで使っていたのと同じ、AKAIのヤツだった。黒いストラトのギターもあった。 精一氏は座っている客に向かって「座るな、立てや!」と起立を促して、自分は椅子に座ったりw、何かやっぱり一年前の長崎と同じように攻撃的で情緒不安定な感じであったが、これは演出なのか本気なのか、よく分からない・・・ が、演奏が始まると、「精一節」が炸裂。とにかく、そこに、山本精一、という存在が十分に感じられる音である。チープでストイックでエキセントリックでサイケでアーシーでメランコリックでバカバカしい・・・・「大阪のヘンなオッサンの歌」がそこにある。 これは凄いことだ。弾き語りでも、フュージョンでも、ソフトロックでもなく、言ってみればただのノイズなのに、そこに、それらと同じ「歌」がある。 どこでも「その人」であり、どこにもない。 境地だ、と思いつつ、段々、のめりこむ。 NULL氏との相性もトテモ良く、CDのミニマルギターノイズとは違った、フロント242とかその辺のアグレッシヴな呪術的なサウンドになっていた。 一見即興的であるが、随所にキメがあり、念入りに構成された音であることが分かる。 手抜き無しの真剣勝負に感銘を受けた。 これは、本当に来て良かった、と実感した。 奇跡に立ち会ったような気持ちであった。 大げさではなく。 TTも、放心していたようだった。 このライブを見たことは、それだけで凄いことナンや、と帰りの地下鉄の中で力説した。 「つるとんたん」でうどんを食って、森之宮のホテルに戻る。 ホテルに戻っても、難聴は続いていたww 心の耳は、研ぎ澄まされた感じだったが。
by ryosai160
| 2008-06-22 16:35
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