萬坊庵・つれづれの記(BLOGと演奏情報)

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2008年 06月 08日

6/7 チベット犠牲者追悼法要キャンドルナイト

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に、出演してきた。
1週間前に、作曲家の山本先生からご依頼があって、急遽決定。
僕も、チベットや四川大地震関係のイヴェントに出演するチャンスがあれば・・・・と思ってたので、渡りに舟、みたいな感じだった。
しかも、「九州-チベットを考える会」という、発足してからまだ1ヶ月の、出来立ての団体が主催ということで、これが2回目のアクションということだ。フレッシュな活動に参加できて嬉しい。

会場の南福寺は、桜坂にある、真言宗のお寺。
そこに、会の呼びかけで、宗派を超えた僧侶が集まって、午後6時から、法要が始まった。
当然出席。
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僕は音に携わっているので、どうしても、僧侶の発するお経の節、鐘の音などに注意が行く。
結構トランシーな感じ。お寺自体は真言宗と言うことで火を焚くので、余計に儀式的な要素が増す。
太鼓を叩きながら般若心経、というのは初めての体験だった。色んな宗派の作法が混じっているようだ。貴重な体験だった。

その後は、コンサート。
ハープ弾き語りの空閑ゆき子さん、オカリナの松藤良子さん、そして僕が、それぞれ、20分づつ、ソロをする。
会場は野外で、沢山の手作りのキャンドルの灯りの中、マイク無しの生音が、良い感じで響く。
キャンドル一つ一つに、想いが篭っている。

僕は、何時もやってるレパートリーを5曲演奏。

バッハ:サラバンド
バッハ:プレリュード
美しき天然
二泉映月
平和に生きる権利

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山本先生ご夫妻も来られてて、やや緊張しつつ・・・という気持ちだったが、ニューヨークに3年前行ったときのチベット体験(ニューヨークには亡命チベット人が多いのを肌で感じたこと、FREE TIBETやSAVE TIBETの文字を結構見かけたこと)などを喋りつつ、演奏。

祈りを込めて・・・というところだが、実際は、ただただ、音を無心に出すだけ。
無心にしかなれないな。
結局、僕には、祈りと言うのは観念でしかない。
そんなことを感じる。

「音楽だけじゃないものが伝わってきました」
と、言われた。
それで出た甲斐があった、と思った。

終了後、会場に来られていたチベット人の方々と少し話す。
ニューヨークのアスタープレイスにあるチベット料理屋「ツァンパ」で食べて一番印象に残った、ヨーグルトと麦粉を混ぜた食べ物が、僕はてっきりデザートだと思ってたが、実は主食だった・・・・というのに、些かショックを受けた。
彼らは命がけである。
「身体に気をつけてください」
それしか言えなかった。
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以下は、数日前に、とあるコミュで書いた文章。
「糸」と言うタイトルで。


先週末、とある葬儀に出席した。
1人の人間を弔うために、何百人もの人たちがやってくる。

かたや、瓦礫の下で、誰知れず孤独に果てる生命もある。
何時弔われるとも知れないその魂は、行き場を失って、彷徨っている。

そんなことを帰りの道すがら、考えていた。
その想いの重さに、グッタリした。
世界は悲しすぎる。

次の日、6/7のキャンドルナイトの依頼があった。
何時もお世話になっている、作曲家の山本先生から。

前日考えていたことを思い出した。
凄いタイミング。

何か、結ばれているのだろう。
この悲しい世界で。

by ryosai160 | 2008-06-08 13:38


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