萬坊庵・つれづれの記(BLOGと演奏情報)

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2008年 03月 04日

雪の日

現代音楽の作曲家の山本成宏先生宅にて、来年、先生の作品が演奏される予定のフランスへ送る作品集のデモCDRを作る作業。先生はパソコンの分野は失礼ながらサッパリなので、ご意見を聞きつつ僕が作業することに。ノートパソコン(愛用のLUV BOOK)を持参。
まあ、僕とかにとっては至極当たり前なんだけど、パソコンには触ったことが無いという人にとっては驚きの連続じゃ無いのかと思う。実に興味深そうであった。
先生の作曲部屋にて、30分で作業終了。基本的な作業は済ませてきたので、直ぐに済む。

そして、先生の作曲された自筆の譜面の数々(その中には、昨年の東京オペラシティでの現代音楽作品展での素晴らしいフルートソロ「風の道」もあった)を見せていただきつつ、作曲の方法について、色々と伺う。現役の現代音楽の作曲家に、こうやってジカに質問できるのも中々ないチャンスなので、譜面と音、曲とイメージ、など、疑問点を質問する。なんか、作曲のレクチャーを受けているみたいで、大変、有意義。
以前、芸工大の先生もされてて、そこの音楽スタジオでオープンリールを使ってミュージック・コンクレートを学生たちと一晩かかって作り上げた、その中で、日本の音についての思索を深められたらしく、今度作曲されて僕がフランスにて演奏予定の曲にも、電子音楽の手法を取り入れられるとのこと。
六重奏を2ページ作曲するのに、2ヶ月掛かる・・・・ということ。一音一音の密度とそこに掛ける音の職人としての意地と愛情。作曲家、というと浮世離れしたイメージだけど、こうしてお話を伺っていると、とてもリアルな日々の格闘の様子が伝わってきて、ちょっと身震いした。

それにしても、先生はパソコンの経験は全く無いものの、作曲の手法においては、パソコンで波形編集ソフトを使うような手法や世界観をお持ちであることに話が至った。デジタルとアナログという二分化以前の、人間の根源的思考パタンとイメージの問題といえばいいか。大変示唆的だった。
そのほか、武満徹や、間宮芳生の話になる。現代音楽系の突っ込んだ会話は中々出来ないので楽しかった。
奥様の入れてくださったお茶も美味しかった。

ころあいを見てお暇する。
藤崎から地下鉄に乗って地元の駅に着くと、雪が積もっていた。
でも、直ぐ溶ける類の、風情の無い雪。
道路はビチョビチョ。

でも、この雪は、なにか幸福を運んでくれる雪、だと思った。

by ryosai160 | 2008-03-04 22:00


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