萬坊庵・つれづれの記(BLOGと演奏情報)

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2007年 12月 23日

2つのDUOを聴く

17日 深水郁(ピアノ)&谷本仰(ヴァイオリン) 中洲リバーサイド
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やっと実現したかの感のある組み合わせ。
お二人とも僕は共演を重ねているので、客観的に徹せ無いところもある。
が、非常に色んな可能性のあるDUOであったと思う。
「氷の魚」という深水さんのオリジナルでスタートした。この曲は僕も演奏したことがある。その時に、楽器と僕という人間の限界と相まって、こう出来たらいいナ~~という課題があった・・・・のだが、それが、ヴァイオリンという楽器と谷本仰という人間によって乗り越えられていた。これは、本当に自分のことのように嬉しかった。
人間誰にでも出来ることと出来ないことがあるが、「託す」というのはこういうことであろうか、大先輩である谷本さんにこういうのは失礼であるのは承知だが・・・・
「夕月」も非常に良かった。深水さんは、人の曲も自分の曲のように消化/昇華して、本番で華を開かせる才能が有ると思う。オリジナル曲の奥深さと相まって、この人は信頼できるミュージシャンであるといえる。
次は、2月5日に同じくリバーサイドにてあるとの事。


22日 楠田名保子(二胡)&秋元多恵子(ピアノ) 小倉ケイトミュージック
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これも、聴きたかった組み合わせ。
古今東西の名曲を、非常に丁寧に練られたアレンジと巧みで華のある演奏で・・・という、オーソドックスかつ心に沁みるDUOであった。
1曲1曲に対する楠田さんの深い想いが伝わるMCを聞いてて、曲なんかナンでも良いみたいなことを言いたがる僕は、非常に反省。
今回は、グランドピアノではなく、足踏みオルガンみたいな小さなピアノで奏でられる音が、特には中国の楊琴のようでもあり、中国的な雰囲気が満載であった。しかし、時には不思議な和音で、ミステリアスな感じがした。タン・ドゥンが中国楽器のために作曲してアレンジした民謡風の小曲集を思い起こす。
庶民の恋愛とその哀歓を歌った「江河水」が特に心に来た。
大好きな「ホワイトクリスマス」も、ケイトさんの奏でる色んな色のフレーズが楽しかった。
そしてアンコールの「リベルタンゴ」。これは、ズ・ル・イ(笑)。

by ryosai160 | 2007-12-23 01:49


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