萬坊庵・つれづれの記(BLOGと演奏情報)

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2009年 10月 29日

25日 津軽三味線ライブ at ぎゃらりい花うさぎ

毎年恒例になってきた、金武の「花うさぎ」での津軽三味線ライブ。
いつも沢山のお客さんにご来場いただいている。
これも、メインの津軽三味線奏者・大石秀治ことじょんがらジョンさんの人徳のなせる業だろう。
何時も呼んで貰って恐縮である。

今回は、大石氏と僕の他に、中野みち子さんの津軽三味線・歌・太鼓、そして、彼女の2人の息子さんの津軽三味線DUO「岡野兄弟」(中野さんの本名は岡野姓)、という面子。
岡野兄弟は2人ともまだ20代前半の、若さ溢れる演奏で喝采を浴びていた。
そして、津軽三味線のカルテットによる合奏曲は圧巻だった!!
写真はそのリハ風景。音が聴こえてきそうだ・・・・
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僕は、数曲演奏。
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大石氏とのイキの合ったDUOの合間に、MCを挟む。ずっと課題のMCなんだが、フランス人がボソボソ喋るのにヒントを得て、ボソボソと自分のトーンでMCしたら、リラックスして喋れて、大いに受けた。どちらかと言うと、演奏よりもMCに力が入っていた?ww
「こうでなくちゃ」と囚われずに自分の味を出したら良いんだナ、という勉強になった・・・・気がするw
尺八、というと身構える方も居たりするので、笑いで緊張をほぐして、虚無僧尺八のソロなんか吹くと、実に熱心に聴き入って下さる。

それと、中野さんを加えての3人で「弥三郎節」「津軽甚句」。
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彼女の張りのある歌と、合いの手に絶妙に入る太鼓がカッコいい!!
声に、青森の「風土」を感じる。イントネイションが実に津軽の節にマッチングする。雪国の人の粘り強さ、と言うのか・・・・当たり前のことだけど、改めて違いを感じるのだ。
満場の拍手。盛り上がった。
そのお客さんたちの暖かさに乗せられるように、実に自然に尺八を吹けて、そして僕の音が中野さんの声とユニゾンする気持ち良さ・・・・ユニゾンの豊かさ、を、これも改めて実感した。ユニゾンこそ、ハーモニーの原型であると思う。重ね合わせる声が素晴らしいので、演奏しながら感じる幸せも増す。

アンコールの、「津軽よされ節」。中野さんと大石氏のDUO。
感動した。
ドンドン窮めて行っている三味線と、突き抜ける歌声の美しさに、出演者ということを忘れて、酔った。
良い時間だった。


このライブは毎回茶菓子つきである。
お菓子はどれも美味しそうだ。
一つ頂いたがww
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頂いた・・・と言えば、中野さんから、津軽三味線の携帯ストラップを頂いた。
有難うございます。
先日、大石氏と、沖縄での青森フェアに出演されたそうだ。大盛況だったとのこと。
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by ryosai160 | 2009-10-29 22:37
2009年 10月 18日

日曜日

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博物館の芝生に寝転がると、揺らぐ木の葉の音が絶え間なく聞こえてきて、大変気持ち良かった。
時折、鳥の声。
秋の空は、雲が多かったけど、よく晴れ渡っていた。
とてもステキな風景の中に居ると、なんだか哀しい気持ちになる。

・・・「キムチを売る女」という映画の、「男」達に翻弄され続け最後に復讐する「女」の「自由」と「解放」
・・・映画「ペパーミント・キャンディ」の、もう戻ってこない「時」への「涙」(ラストシーン)
・・・「音楽でやることがなくなった」と、昨日あの世へ行ってしまった有名な音楽家

感傷が飽和しないうちに、珈琲を飲みに行く。

by ryosai160 | 2009-10-18 22:31
2009年 10月 12日

CD"ZEN KAIJU"を聴く

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地なし尺八(音色からそう推測する)とギターの即興DUOがギッシリと収められている。
尺八は、Kiku dayという女性の方。HPからすると、ヨーロッパで活躍されているようだ。虚無僧尺八オンリーの芸風のようである。
ギターは、この手の即興では御馴染みと言っていいHenry Kaiser。民族楽器との即興モノには、必ずと言っていいほど登場する、人のいいオッサンと言った感じの風貌である。

デレク・ベイリー直結のアブストラクトなギター音に、ムライキや尺八独特のトリルなどのノイジーな尺八音が絡む・・・・・という、思ったとおりの内容である。
ただ、その徹底して即興をしようとする気持ちが伝わってくるのがイイね。好感が持てる。
一音一音の表情が際立っていて、非常に素晴らしい。尺八の指孔を叩く音もリアリティがある。

僕も、10年ぐらい前は即興に入れ込んでいたものだが、今は、そういう気持ちが殆どない。
でも、このCDを聴いて、久々に、どこかの即興イヴェントからお声が掛からないかナ・・・・なんて思っちゃったりして(笑

by ryosai160 | 2009-10-12 22:02
2009年 10月 12日

ここ最近のデキゴト

僕は何らかの信念に基づいて生活しているわけではないので、当然、散文風の暮らしぶりである。


平日の夜:某日

今月は、久しぶりに津軽三味線のライブがあるので、その練習のために、天神のカラオケボックスに津軽三味線の大石氏と繰り出す。
安い・ドリンクが頼める・防音が完璧・ソファーがある(笑)・・など色々理由あるんだろうけど、何時の頃からか、カラオケボックスの練習が恒例となった。庶民的な民謡に相応しいシチュエイションだ、なんちゃって。庶民は何時の時代も、安くてイイものに敏感なのである(笑)。
演奏する曲は何時もそんなに変わらないが、マンネリを防ぐために、というか、自分達が楽しく演奏するために、細部をチョコチョコいじっている。今回も、ベンチャーズメドレーの新アレンジを試してみた。ま、その場の思いつきなんだけど。しかし、思い付きには、思考の柔軟性と瞬発力が必要なのを痛感する。本番で、お客さんの喜ぶ顔を想像しつつ、楽しく愉快な演奏を心がけるようにしている。なんせ、俺達、芸人だから(笑)。
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「荷方節」「あどはだり」は三味線だけ録音して、本番までに手付けを準備することにした。平日の夜は、さすがに、立て続けに尺八を吹くのはシンドイ・・・・し、これらの曲はほぼ即興なので、mp3プレイヤーで繰り返し聴いて三味線のフレイジングを耳と身体になじませておきたい、というのもある。練習の場でイキナリその場でブヒョーと適当に吹いても、決してイイ結果にならない、というのは経験から分かっているし。
繰り返して考え詰めた上で遊ぶのだ。

「弥三郎節」で、中野みち子さんが三味線で参加されるそうだ。(この曲の手付けは僕がしたのだが、3コーラス目は中近東風のフレーズにしているので、合奏するとクレズマーみたいだ)
「津軽甚句」では、素晴らしい歌を披露される。これも共演。非常に楽しみだ。

長時間練習すると煮詰まるので?、サッと切り上げて、行きつけの「N長」へ。
アラフォー男2人、心おきなく話をする。付き合い酒が増えてきた昨今であるせいか、とりわけ、酒が旨かった。だんだん、寒くなってきたせいもあると思うけど・・・・



週末の昼:某日

今月は、週末は「シネラ」に通って、韓国映画をセッセと見ている
8本上映、今のところ6本観た。
(暗い空間の中に座って、ドでかい映像と大きな音を浴びるのは、ストレス解消にもなる)

キム・ギドク『永遠の魂』が一番印象に残っている。
現実と夢幻、あの世とこの世、という二抗対立しがちな要素を、映画という手法で一つのリアリティー溢れる世界として表現している、その自在さと説得力に感銘を受ける。僕も音楽でやりたい世界がそういうことなので、表現の違いを気にせずに共感して観る事が出来た。

韓国映画のどれにも共通するのだけど、何気ない風景のワンシーンが、例えようも無く素晴らしい。
風景を突き放して、人間と対比させて撮るという手法で、自然の他者性が胸に迫ってくる。
荒々しくも本質的。
これは、日本の映画ではアンマリ感じない特長だと思う。

その、風景に埋没できるカンジがいい。
そして、必ず「痛い」。心の、触れて欲しくないところにキリリと食い込む。
その「痛み」は心地よくないけど、僕には必要なものだ。


自転車でウロウロ。
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一寸前に台風で天候が荒れたりしたけど、週末は概ね快晴。大変気持ちがいい。
最近まで、松林から蝉の声が聞こえてきたりして、変な感じだったが、今は、虫の声のみ。
秋らしくなってきた。
慌しかった夏のデキゴトをユックリ思い返す心の余裕も、やっと出来てきた。

今までのライブのこと、音(楽)に対する考え、尺八吹きとしての気構え、使っている機材の整理、これからの展開、など、今のうちに整理しておきたいと思う。おっと、旅の写真や動画、そして音源の整理も・・・・
何となくズルズル・・・も悪くないけど、それは、良くもない。
整理したうえで彷徨うのだ。
行きつけの珈琲屋さんで、色々と考えるのが楽しい。もともと、物書きを目指していたので、机の上でジッと物事を考えたり計画したりするのは性にあっている。
なんで、俺、ライブやってるんやろ??(笑)

by ryosai160 | 2009-10-12 20:13
2009年 10月 03日

中秋の名月

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マリノアにて。

by ryosai160 | 2009-10-03 23:59
2009年 10月 01日

京都・明暗寺にて

先日、「尺八本曲献奏大会」が行われたので、行ってきた。
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本曲というのは、昔ながらの、虚無僧が吹き伝えてきた独奏曲のこと。
日本各地の虚無僧寺を中心に様々な流派があり、それぞれに特徴がある。
その虚無僧寺の全国的な本拠地の一つが、京都・明暗寺である。

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「自分の尺八吹奏には、何かが足りない・・・」
フランスでのリハの時に、特に強く感じたこと。
異国の地で、自分を改めて見つめなおしたのか、とも思うが、その時に、虚無僧尺八に触れてみたい、という気持ちが湧き上がった。
なので、丁度良かった。
本場で、全国から集まった虚無僧尺八家の数々の演奏を聴けば、何かが得られるかも。

その中のお一人に、6月の大阪でのウパシクマのライブの時に知り合った、福本卓道さんもおられた。僕が吹くことそのものにおいて道標としている尺八家・故・酒井竹保師の最後の弟子ともいえる方。「真虚霊」を長管で吹奏された。気迫のある素晴らしい演奏であった。
初参加であるクリストファー遥盟さんの演奏も、琴古流の香り高い流暢な音だった。CDではよく聴いているが、ナマで聴くのは初めてで、非常にラッキー。
若い國見政之助さんの吹奏は、武士の刀捌きを思い起こさせた。(ちなみに、この方は、僕の師匠の山本観山師をご存知で、今度、師の流派である上田流の本曲を習いに行こうと思っておられるらしい。とても嬉しい事である。僕自身はご無沙汰だけど・・・・)
坪井應龍さんの演奏は、本当に良く練りこまれ磨き上げられていて、聴き応えのあるものだった。失礼ながら存じ上げない方だったが、大変印象に残った。
特に、明暗寺の児島抱庵先生の演奏には、甚大なる衝撃を受けたことを告白せねばなるまい。それは静かで深いものだ。 あッ、「蜜息」ってこの事なのか!と感じた。愛読書の、中村明一著「『蜜息』で身体が変わる」で読んで想像していたことが目の前にある。かなりご高齢の方とお見受けしたが、音には張りがあり、そのフレージングには時間構造を超越するものがあった。一音成仏、の世界。

合間に卓道さんと色々とお話させていただいた。本曲の世界がヨリ身近になった。
昔、高橋悠治のコンサート(尺八の新曲中心であった。確か神戸のジーベックホールだったと記憶している)でお目にかかった大阪芸大の志村先生ともお話した。ストラスブール・パーカッションの中村啓子さんともお知り合いと言うことであった(というか、中村さんは大阪芸大の打楽器科出身なのだ)。最近、大阪に古典尺八の博物館を開設されたそうなので、今度是非行ってみようと思っている。

それにしても、学生の頃はただただ退屈だった虚無僧尺八の音。
今は、その一見単純な音の連なりの中に、無限のサイケデリックなイメージを覚える。反って余計な音が無いほうがメディテイショナルな集中力が増す。
笛一本でここまで簡素でここまで深い音の世界、は尺八でしか顕せない。
アンビエントとか環境音楽とか現代音楽とか・・・・その名づけられ消費される音たちの遥かかなたに、尺八の音は存在している、と確信した。それは、大きな安心感。

半日ばかりの滞在であったが、得られたことは多かったし大きかった!


折角京都に来たので、蕎麦懐石を食べに行った。
「澤正」というお店。
全部食べ終わるのに、2時間掛かる。
一つ一つのメニューを堪能しながら、外の竹林を眺めつつ、京都に来たという実感がわく。

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京都の空は、九州の空と違う。
柔らかく、くすんでいる。そして、墨絵のようでもある。陰影がある。
そして、ちょっと寂しい。

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「龍が眠る庵」って、凄いよな。

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by ryosai160 | 2009-10-01 22:18