萬坊庵・つれづれの記(BLOGと演奏情報)

manbowrec.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

<   2009年 09月 ( 6 )   > この月の画像一覧


2009年 09月 24日

HI・GA・N

f0065630_22282469.jpg
f0065630_22283117.jpg


そうさ 一息つけば 終わりそうな人生
だけど 永遠に 終わりそうに無い人生
(JOJO広重・佐井好子「神を探しに」より)

昨日はお彼岸だった。
彼の岸、があるのかどうかは分からないが、それを想像して、自分の思いの中に組み入れることは自由だ。
組み入れる前に手を合わせるか、もう一歩踏み込んでみるか。
それも自由。
でも、その自由は快くない。
のは分かっている。

今日は、ちょうど一年前の今頃に彼の岸に向かってしまった友に思いをはせる日となった。

彼が思い出に終わらずに、僕の中に偏在するように。
それは、何時も自分の心の中の何処かに「彼の岸」を描くことであるけど、人と人は、「思い」でしか繋がらない。

波は、寄せては返しの繰り返し。永遠に。
そこに「思い」は無い。

海を見る。

by ryosai160 | 2009-09-24 22:39
2009年 09月 22日

「福岡古楽音楽祭」W.V.ハウヴェ・S.マルク リコーダーデュオリサイタルを聴く

毎年、9月の連休の時期に、「福岡古楽音楽祭」があるのは知っていたが、行く機会がなかなか無かった。
11回目の今回、初めて行った。

古楽、というのは、バロック音楽を中心にした、古楽器で奏でられる所謂ヨーロッパ音楽の事であると思う。
音楽監督は、その世界では権威とも言える有田正広氏。
連休中に、充実したプログラムの数々で色々聴きに行きたかったが、残念ながらそうもいかず。
的を絞って、表題のコンサートに行ってきた。

W.V.ハウヴェは、リコーダーに興味を持っていた高校生の頃から、リコーダーのヴィルトオーソとして名前は知っていた。
S.マルクは、彼の高弟のようであるが初めてお目にかかった。
2曲目の、2人でステージに出てきて、お一人ずつ順番にソロを演奏し、最後にデュオになるという曲(とても聴き応えがあった)において、それぞれの対照的芸風がハッキリと感じられた。

ガッチリと構成的な演奏でシャープな音色のハウヴェ氏に対して、飄々として軽やかな演奏と枯れた感じの音色のマルク氏。

それぞれの特色が出た演奏としては・・・・
ハウヴェ氏はイサン・ユンのリコーダーのためのソロを3曲。韓国出身で日本やヨーロッパで作曲活動と政治活動を平行して行ったユン氏の、民族的な素材を現代的な表現に高めつつ、技法に陥らない「引き裂かれつつも力強く生きていくことそのもの」の声を、素晴らしいテクニックと曲に向き合うひたむきさで、見事に描き出していた。まさに現代の音楽、であった。
マルク氏は祖国フランスのクープランの曲において、優雅な田園風景を描き出し、その音は、鳥の声のように聴こえたりした。故郷を想う心の風景が、曲にマッチした暖かく見事な演奏だった。

最後のバッハはお2人に加えて、チェンバロ・ヴィオラダガンバとの合奏。
こういう、リズミカルで心楽しいバッハは、初めて聴いた。
掛け合いがこの上なく楽しかった。

息のコントロールが見事すぎて、口笛をそのまま聴いている様な自然さがあった。
でもリコーダーは、息をたくさん必要としない分、思い切ってパーッと吹けない楽器なので、「抑えつつ解放する」という矛盾を乗り越えないと、表現としては高まらないんだろうな、と愚考する。
吹くのはたやすいが、そこにその人の存在を投影しながら音楽するのは至難の技である、と感じた。

「笛の心」が十二分に伝わってくる、胸を打つひと時だった。
しかもノーマイク。ダイレクトに音が響いてくる。
幸せな空間に浸れた。

加えて、運よく最前列の右手から、至近距離でお2人の演奏を拝見するという僥倖に恵まれた。
音を出す身体。それ自身をジックリ見て、観察して、研究して、反省して、自分の演奏に生かす。
世界的な演奏家の演奏姿は、それ自身が最高の「生きた教科書」である。
色々と学ぶことが出来た。

by ryosai160 | 2009-09-22 23:59
2009年 09月 09日

クセナキス/武満徹

f0065630_21441746.jpg

Xenakis : PLEIADES
Les Percussions de Strasbourg

クセナキスはメロディーではなくて音群をランダムに操作する数理的な作曲を行うせいか、その結果として生まれてくる音は、所謂ノイズに近い聴こえ方をするものが多い気がする。
インプット(作曲)が理論的でも、アウトプットつまり音がランダムに聴こえてしまう、ということで、「混沌の中の秩序」を発見することに喜びを感じる耳にはタマらないんだろうナ、と思いつつ、僕ナンかはどちらかと言えば敬遠気味。
しかし、このCDに収録されている曲たちは、何時もの乱数と言うかフラクタルな音群ではあるけれども、打楽器のみということもあって、ある一定のパルス(音色・リズム)が発せられ、それがずれたり別のパルスが重なったりして、重層的ではあるが、耳に認識しやすい。ミニマルミュージックとはアプローチは違うけど、なんとなく共通性も感じてしまう。
クセナキス入門としては、長さも適当で、良い作品だと思う。
音と図形楽譜はYOUTUBEで確認できる。興味のある方は是非。

f0065630_21564157.jpg

武満徹/翼

晩年の曲を中心に収録されている。
コンチェルト、室内楽、合唱、電子音楽とヴァラエティに富んでいる。

このなかでも、尺八吹き僕としては、やはり、オレル・ニコレのフルートが堪能できる「そして、それが風であることを知った」と「海へⅢ」をジックリと聴くことになる。

ニコレ、素晴らしい。心と身体に染み渡る音色は、何回聴いても、いや聴けば聴くほど味がある。
笛の仙人だと思う。
吹こうとして吹いていない。
風が当たってフルートが鳴っている。
ドビュッシーの「音楽のために」に、そういうようなことが書いてあったけど、そんな感じ。
この感じ、分かる人にしか分からない。

「海へ」はフランス・ショット社の五線譜を持っているが、フルートのフィンガリングの指定があって、それは、よく見ると尺八のフィンガリングを参考にしているのが分かる。
そして、臨時記号だらけの譜面は、一見すると難しく感じる。いや、演奏するのも難しいだろう。
でも、メロディーは、自然に口ずさめる。生まれてきた音は、あくまでも自然。
メロディーの断片が次々と生まれて、音の海を静かに泳いでいくような。
それは、吹いた音が虚空の中に浮かんではスーッと消えていく虚無僧尺八の世界に通じる。

by ryosai160 | 2009-09-09 22:08
2009年 09月 06日

秋の或る日に

f0065630_2220357.jpg
f0065630_22201335.jpg
f0065630_22202576.jpg
f0065630_22203768.jpg
f0065630_22204774.jpg
f0065630_2221047.jpg
f0065630_2221109.jpg


by ryosai160 | 2009-09-06 22:21
2009年 09月 05日

夏の思い出 呆けすとら

f0065630_21132414.jpg


前回の日記・・・・混沌兄弟の他に、呆けすとらでも出演。
ま、こっちがメインなんですが。

写真はとある方のページから勝手に借りて勝手に加工させていただきました。
すいません。

譜面立ての前に、鳥肌実のスカーフか何かをぶら下げて譜面隠しにしているのが、自分でも違和感ありますね。
違和感をこれからも追求していきたい。
イイ演奏をして拍手を頂く、というオキマリには、こっちこそ違和感があるので。
あ、でも、どっちにしても、違和感があるのか・・・・じゃあ自然体が一番だなww

演奏のほうは、マイク1本だったので、というか、ここのところエフェクターに飽き飽きしていたのもあって、もともとの?フリー凶暴スタイルで吹きまくりました。
隣に、中村「みゅう」勇治さんが居られたのも、それを加速しました。おまけに、帰りは自宅まで送っていただいて色々お話していただいて有難うございました!
みゅうさんは、この後、東京に即興演奏の旅に出られたようです。無心に即興演奏を追及するその姿勢には何時もながら啓発されるものがあります。

by ryosai160 | 2009-09-05 21:12
2009年 09月 03日

夏の思い出 混沌兄弟

f0065630_22231062.jpg

ヨーロッパに行く一寸前に、小倉のライブハウスでこういうことをやりました。
混沌兄弟(カオスブラザーズ)といって、呆けすとらやドグラマグラでシャープかつ柔軟なドラムを叩いて居られる白川氏と、僕の2人で、コルグのカオシレーターを基本に、チープでドープな?電子音楽?を演奏?するというバンド?です。
f0065630_1051225.jpg

たしか、発端は、5月の「勝手にニューポート」というでかいイヴェントに呆けすとらで出たときに、デマチがかなりあったので、会場そばの芝生の上で、氏と僕とそれぞれ持参のカオシレーターを暇潰しに鳴らしながら氏が呟いた一言
「俺たち・・・・カオスブラザーズやな」
に、tasise女史と谷本師が鋭く反応・・・・で、何かしらん間に、当人たちのあずかり知らぬところでバンドが結成されてたという・・・・いかにもダブ黎明期のジャマイカあたりでありそうな、いいかげん・・・いやいや、ステキな切っ掛けをありがとうございました。
ご期待には全く応えられなかったと思いますが、僕としては、大変間の悪いDJ体験が出来て、芸の肥やしになった気がします。(音を鳴らしているあいだはすることがないという、ただただボーっとしているか無意味に動くかしか能が無いという、そんな感じでしたが。本職のDJはでかいヘッドホンで音を確認しながらフェーダーやツマミをマメにイジって間を持たせることが出来るのでしょうが、なんせ、ツマミが5個ぐらいしかなく、動かすのもめんどくさいw)
そして、白川氏もそうですが、YMO・クラフトワーク・DEVOあたりの所謂「どテクノ」「どニューウェイヴ」を思春期の音楽リビドーの重要な要素として抱いた世代の、あのころは超高嶺の花であった電子楽器が今現在、安価にかつ豊富に購入できる時代になった幸福に安直に浸る時間を持てて、そのうえ、ライブまでさせていただいたことが、貴重な夏の思い出です。
思いでにしときたいところですが、成り行きでどうなるか分かりません。
ひょっとすると、ワールドツアーに出たりしてww
ドラムと尺八持って行くよりはるかに楽だし、長時間の飛行機の中でもリハできるし。
本気で考えるか!!www

当日僕が撮った写真データはどこかに行っちゃったので、女史の日記から、ライブの様子をパクらせていただきました。
NEU!のTシャツを着て気合を入れましたが、予定してたこととは全く違った方向にいっちゃいました。
「気の抜けた暴力温泉芸者」てな感じの音になっちゃいました。
暴力温泉芸者は尊敬しているので、それはそれでうれしかったですが。

by ryosai160 | 2009-09-03 22:43