萬坊庵・つれづれの記(BLOGと演奏情報)

manbowrec.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

<   2009年 03月 ( 6 )   > この月の画像一覧


2009年 03月 30日

先日見に行った写真展で、強烈に印象に残った写真があった。

パリの市庁舎を撮影した、写真の歴史の中でも割と初期の頃の作品。
そのころは被写体をネガ(といったのだろうか、その当時は)に定着させるために、ずっと写真機を据え置きにして、露光時間を長くする必要があった。(ちなみに世界最初の写真は、撮影に7時間掛かったそうだ)なので、動く人物は撮れず、固定物がもっぱら撮影対象であったようだ。
でも、建物の前には、いろんな人物が行きかうので、その人たちも当然写ってしまう。
その映り方はというと、撮影が完了したときには、そこに居ないはずの人たち(つまり写真機がすえつけられている時間にその前を通りかかった人たち)が、翳になって沢山写っているのだった。

かつてそこに居た人たちの翳。
僕は無性に感動して、30分ぐらいはその前に居た。
ホントのリアリズムは、逆説的に、非在を伴ったシュールなものなのだ、ということが頭の中をよぎる。
翳の方が強烈に存在感がある。

by ryosai160 | 2009-03-30 22:19
2009年 03月 29日

27日 天正少年夢まつり・サウンドラリー(長崎県大村市)

大村市主催の一大イヴェント「天正少年夢まつり」の一環で9日間に亘る「サウンドラリー」という音楽イヴェントがあり、その中の「アコギな夜」という企画に呼んでいただいた。

博多から、「かもめ」に乗って大村へ向かう。
車窓の景色がいいですね。
f0065630_20234338.jpg
f0065630_20235070.jpg

昼飯時に大村に到着するや否や、前から行きたかった「ハワイ」というレストランへ。
店構えは怪しげです、ハッキリ言ってww色んな動物の剥製が入り口に沢山置いてあるし・・・・
勇気を出してw中に入ると、落ち着いた昔からのレストラン、という雰囲気でくつろげる。
400種類のパフェ、というのが売りだが、色んな料理もある。
僕は、カレードリアとミニパフェ、そして日本でもここでしか出さないと言うベトナム珈琲の最高級品(よくあるベトナム珈琲は練乳入りだけど、ここのはブラック。ベトナムでも大統領とかセレブしか飲めないらしい・・・豆の値段を聞いてびっくり)を注文。
どれも美味しい。気に入ったので、大村に滞在した2日間とも、昼飯はココだったw
f0065630_20242376.jpg
f0065630_20244570.jpg

会場の「天正夢広場」にて、この企画の中心人物・友人のHさん達と合流し挨拶する。
そのまま、リハと本番。
f0065630_2112321.jpg
f0065630_21123729.jpg
f0065630_21125027.jpg
f0065630_21125768.jpg
f0065630_211351.jpg

Hさんの計らいで、佐世保のハウリングセッタ/ハウリン伊達丸さんと1曲共演。
大変スリリングでした!!
そして、自分のソロへと続く。
平日の夕方、ということもあり、お客さんは多いと言うわけでもなく、しかし、来てくださっている人たちの中には、熱心に耳を傾けている感じもあり、野外のイヴェントではどうしても集中力のやり場に困るときもあるのだが、そういうのは特に無く終了した。ま、こっちも慣れてきたのもあるのだろうけど。
夕方の野外の広場で、空に向かって尺八を吹くのは気持ちがよかった。時々、吹きながら、ライブだと言うのを忘れていた・・・・ww学生のころ、宮島のお寺で邦楽サークルの夏合宿のときに滝や森に向かってひたすら音出しをした、あのときの感覚が蘇って来た瞬間もあった。あと、NYのセントラルパークや韓国のヨンアムの野外フェスに出たときの、天に向かって吹いている、あの「突き抜ける」感覚。
当然、演奏者としての意図や構成もあって、それも気にしながら粛々と演奏しているけど、単純に、気持ちよさを伝えたい・・・という思いが強くなってきたのを感じる。
でも、それは、ヒトに向かって媚を売ることではないんだな。

気持ちよく演奏した後は、知らないおばさんからホカホカの回転焼きをいただき(ありがとうございます)、他の出演者の演奏や、会場のイルミネイションを楽しむ。これだけ作るのに凄く労力と時間が掛かったんだろうな・・・・ホントにステキだ。
f0065630_2127237.jpg
f0065630_21271045.jpg

イヴェント終了後は、打ち上げに参加。大村の旨い海産物をつつきつつ、音楽のまじめな話や、ここでは書けない暴走話もwwフルーティストの永留さんと色々と笛についてマニアックにお話できたのが、特に有意義だった。(彼女の演奏は素晴らしかった)
2次会で、大村名物のスナック街にHさんと繰り出す。1軒のスナックにて、なんと明け方まで過ごしてしまう・・・(苦笑)。ココのところ、用事用事と年度末のあわただしさで、息抜きの時間が無かったけど、何時もは寝ている時間帯にお店の女性とかHさんと喋っていると、こういう「無駄」な時間があってホッと出来てイイなぁ~~という気持ちになった。Hさんのカラオケも気持ちが伝わってきて楽しかった。しかし、睡眠時間が短いのはキツかったww

次の日は、夕方に「音楽のたび」というイヴェントがあって、それに、前から見たかったサヨコオトナラが出演するので、そのまま大村に滞在。独りで、スーパー銭湯に行ったりして夕方まで過ごす。
会場に隣接している大村市史料館にて天正少年使節関連の資料展示があっていたので、それも見学。
彼らがヨーロッパから持ち帰って演奏したと言う、ヴァイオリンやチェロの先祖のような楽器のレプリカが展示されていた。リュートは、中近東のウードと殆どそっくりでビックリした。
f0065630_21424992.jpg

イルミネイションの中、サヨコオトナラの素晴らしいライブのヴァイブレイションも堪能した。
やっぱり、突き抜けている人たちの出す音は、清清しくてパワーに満ちている。
見れてよかった!
サウンドラリーのトリにふさわしいナイスなライブだった。

最後に、Hさんが挨拶。
f0065630_21455370.jpg

この人の半端じゃない熱意で、サウンドラリーが実現できたのは、呼ばれて行った僕にも分かる。
呼んでくれて、そして、素晴らしいものを見せてくれて、ありがとう。
こういう人の居る街は、絶対に面白い、と僕は思います。たとえ駅前のアーケード街が寂れまくっていても。

そして、その、サウンドラリーの期間中、会場でずっと絵を描き続けていた人がいて、僕の演奏のときも勿論、ずっと絵を描いていて。トータル200枚ぐらい書いたらしい。凄いオーラを放っていたので、イヴェントが終了するまで声が掛けれなかった・・・・特に印象に残った人でした。
その彼と、Hさんの、ハードコアな後ろ姿のツーショット。
f0065630_2149468.jpg


by ryosai160 | 2009-03-29 22:00
2009年 03月 23日

夜の植物たちの表情

f0065630_2258558.jpg
f0065630_22581652.jpg

何か撮って欲しそうにしていたので、カメラを向けました。
何時もは液晶モニターを見ながら写しますが、それでは植物たちとお話が出来ないので、ファインダーを覗きながら撮影しました。

もう春だな、と感じるそんな夜でした。
糸島の音蔵にて。

by ryosai160 | 2009-03-23 22:59
2009年 03月 22日

20日 「春の音づれ」at もも庵

f0065630_123145.jpg
f0065630_1233320.jpg
f0065630_1234874.jpg
f0065630_123597.jpg
f0065630_1241551.jpg


「旅するピアニスト」重松さんとの充実の共演・・・ということで、いろんな方に見に来ていただきたく、お知らせの連絡はしていたのだが、予想外に断られまくりで予想はしていたけど、お客さんは少なかった。今まではそれなりに集客はあったが、年度末で異動の季節だし、しょうがないか・・・・という気もした。

が、そういう状況の中、このライブをチョイスして折角来て下さった方々へ、余計に感謝の気持ちを込めて演奏。

何時もの通り、それぞれのソロからスタートして、DUOという流れ。

僕のソロは、曲目をかなり入れ替えた。
その面白さが実感できてきつつある虚無僧尺八のレパートリーを増やし、最近特に興味を持っているNEYという中近東の笛のテイストを取り入れた「ムワーシャ」を加える。バッハは相変わらずやっている。汲み尽くせない音の泉を感じるのだ。
日本~中近東~西洋という俯瞰的な曲目にして、その底を流れる「共通した笛の精神」を感じたい・・・という気もあるけど、やっぱり、吹いていて気持ちが良くグッと来るものを選んだというのが正直なところ。
他に、かなり大胆なエフェクト処理を施したオーネット・コールマンの曲とか、尺八ソロの永遠の課題曲「竹籟五章」の1章とか。
こんな多彩というか支離滅裂というか、バラエティーに富んだレパートリーを持っている尺八吹きは世界中に僕だけだろう(笑)。何時も感じている、「尺八らしさ」への反感というのも原因かもしれない。と同時に、ネット上で屁理屈ばっかりカマして何も感じてないし行動してないし根本的に音楽への愛が無い巷の尺八「愛好家」たちへの反感や軽蔑も当然ある。

重松さんのソロは、聴き応えがあって素晴らしかった。
ピアノという楽器の限界を熟知しつつ、その向こうへ行こうとする。
ピアノでは、持続音が出ない。単音楽器だから。
彼は、トレモロを多用することによって、持続音を醸し出す。
多分、東洋の音が持続音を基底にしていることへの、「循環」への思考の故だと思う。
トレモロを持続させ続けることは、かなりシンドイ作業であると思う。
しかし、甘さに流されない頑固さ、これは、美しい響きとともにある彼の音楽の骨格だと感じる。
かなり長時間のソロで、聴きながら、ホントに沢山のことを思った。
彼のエコへの想いも、同じ生活者としての視線から、共感できる。

DUOは今までに無い抽象的な感じとか、まさに生と死の狭間を思わせるようなフリーキーな感じとかが楽しめた。
音選び・エフェクターの設定に迷いがなくなってきてだいぶ純度が高くなってきている気がする。そのときそのときで選んだことに後悔をしない。
尺八とピアノの、よくあるようなありきたりの演奏ではない、全方位的な感覚爆発のライブ、を目指している。
それにしても、重松さんの精進振りには毎回感銘を受けるよ。どんどん音の世界観の芯が強靭に鳴ってきている。 最初のころは遠慮していたことも、どんどん、表現できるようになってきて、静かな可能性を実感する。

終わってから、「花山」。
焼酎ラーメン焼き鳥。
音楽の現状とか、色々はなしこむ。 ライブハウスのノルマ制という変梃りんなシキタリ、プロミュージシャンという甘い罠、等々。

そういえば、「もも庵」の小山田さんのおススメで、箱崎に出来た「パンのナガタ」の2階に、ライブ前に行った。パンを1階で買って、珈琲を頼んで夕食にした。イイお店だった。
NYや韓国に行った時の話をした。
カンディンスキーの全作品展を見に行ったグッゲンハイム美術館の屋上の馬鹿でかいビデオルームで、ニルヴァーナとテレヴィジョンのライブ映像が爆音で流れてて、そこにボーっと2時間ぐらい居たこと、とか。そこにNYを感じたこと、とか。
重松さんがかつて夢中になっていたロックも、NYを土壌にしたものだ。そういうことを思った。
違う時期に、違うライブでNYに行った僕たち。
かつて、福岡に戻ってきて一番最初に住んでいた箱崎の地で、こうして昔からのように出会っているというのも、不思議な巡り会わせだな・・・と思いながら、窓の外の箱崎宮の森の緑を眺める。ちょうど夕陽が沈んでいく時間だった。

by ryosai160 | 2009-03-22 02:01
2009年 03月 15日

散歩

f0065630_1826857.jpg

f0065630_1827133.jpg
f0065630_18261110.jpg
f0065630_18261476.jpg


散歩が趣味です。
いい天気の日は、散歩しないと一日が無駄になった気がします。
最近は、「おおいたっ茶」を駅前のコンビニで買って行きます。

by ryosai160 | 2009-03-15 23:59
2009年 03月 08日

「春天~許金玉の物語~」

シネラにて、台湾映画の表題作を見る。
映画の内容はコチラを→
何か見なくちゃいけないような気がしてはいたのだけど、見て良かった。
郵便局員として労働運動に参加して15年も獄中に繋がれる・・・という過酷な運命の中を生きて、その人生を振り返って、「後悔は全く無い」と言い切る許金玉女史の凛とした姿に感動して、同時に、半分死んだ目でダラダラとヌルい平和の中に飼い殺しにされがちな生を送っている我がNIPPONの中産階級を振り返ってみる。
真綿で首を絞めるような静かに陰険に進行しているテロ、というのを空想してしまう。
それも単なる空想ではないとおもう。
日本帝国主義の落とし子である台湾で起きてしまったことを、他人事にしては、あーー可哀想、で終わってしまう。そういう感慨を持つ人こそ、一番可哀想なのだ。
運命を我が物とする人こそ、美しい。

by ryosai160 | 2009-03-08 23:59