広島県立美術館に念願の展覧会を見に行く。
ワザワザ足を運んだ価値は十分にあった。
2時間半、浸りまくった。
広島出身の画家・靉光(あいみつ)の生誕100年展・・・・今年の僕の中での奇跡、というか輝石というか、とあるコミュが縁で知り、なかんずく、見たくて見たくて堪らなかった「乞食の音楽家」を至近距離から好きなだけ見れた、この僥倖。
笛を吹く人の絵は沢山あるけど、音のオブジェが「聴こえて」くる絵は無かった。
そして、「乞食の音楽家」・・・・心にシックリ来るこの言葉。
モデルは明らかに、元祖虚無僧・一休宗純である。
「心に心 心ゆるすな」・・・鈴を振る代わりに笛を吹く。
岩料に、溶かしたロウを混ぜて描いているので、くすんだ中にも光沢のある不思議な質感。こういう形では、誰も試みたことの無い手法。 新しい表現のために。
僕も、音の質感を色んな形で求め続けているが、一筋の光を差し示された想いで一杯であった。
啓示。これである。
代表作の「眼のある風景」と、僕の眼。