萬坊庵・つれづれの記(BLOGと演奏情報)

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2007年 05月 29日

25日 『AZAMI遥かなる風チャリティーコンサート』

というコンサートが住吉神社の能楽堂であって、それに出演。
AZAMIさんという屋久島出身のシンガーと、ニューミュージックの数々のアーティストのアレンジやアニメのサントラなどを手がけられているシンセサイザーの浦田恵司さんのお二人を中心に、福岡からは、筑前琵琶の寺田蝶美さん、ジャンベのアジ君、ダンスのマニシアさん、そして僕、という編成。
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壮大なヒーリングサウンドに、個性豊かな生の民族楽器が絡んで、異空間のサウンドドスケープが能楽堂の由緒ある空間に現出・・・といっても過言ではないコンサートであったと思う。
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照明音響もプロの方々による的確かつゴージャスなもので、こういう中で、尺八を吹いて時間を過ごせたのは、大変に幸せだったし、今でもその残り香をウットリと思い起こしている状態である。
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この能楽堂は以前から出てみたかったところ。
舞台は白足袋着用でないとダメという格式を重んじた感じであるが、古謝美佐子さんや友部正人さんなども出演されている、福岡でも数少ない魅力的なステージである。
地下には沢山の甕が埋め込まれている。これは音響上の工夫で、昔の人の知恵に感心させられる。
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所謂裏方の方々も皆さん、とても素敵な方々で、楽屋入りから撤収までを良い気持ちで過ごさせていただいた。
空き時間での楽屋での色んな会話もかけがえの無いものだった。
色々な個性的な方と知り合えた。

浦田さんは、流石にプロの世界のど真ん中に身を置いて長年活躍されている(井上陽水・中島みゆき・泉谷しげる等々、僕が中高生の頃に夢中になったニューミュージックのアーティストとは殆ど仕事をされているし友人である。僕のフェイバリットアルバムのひとつ、ユーミンの『水の中のASIAへ』のアレンジも担当されているとご本人から聞いて、僕のアドレナリンは一気にアップしたww)だけあって、メンバー一人一人への理解と音への的確な指示と人間的な包容力が並ではなく(勿論、テクノロジーを駆使したキーボードのシステムとそれに埋もれない瞬発力のある演奏にも心打たれた)、実は、リハも大して時間が取れなかったんだが、そういうことが気にならないぐらい安心感のある状態で本番に臨むことが出来た。

昔からの知己のように、皆で演奏できた。
実は、アジ君以外は共演経験が全く無かったのだが。寺田さんの凛とした声と撥捌き、マニシアさんの神秘的なダンス、アジ君の喜びの音がそのまま伝わるジャンベ・パーカッション・・・ご一緒できて幸甚の一言。

レヴェルの高いことって、本当に気持ちが良い。

そしてAZAMIさんの歌が踊りが、本当に素晴らしかった。
完全に或る揺ぎ無い世界のイメージを持って、それを余すところ無く伝えるパーフェクトなシンガーだと思う。
僕はその世界を理解できているかは覚束ないが、音で共有できて伝えうることはあると確信している。
だから、音の世界は豊かだし、まだまだ可能性に満ちているんだと思う。

僕はジャンルがどうこうとか言う気持ちはないし、そこまで色々知っているわけでもない。
その音の世界に入り込んで生きることが出来るか、それしか望んでいない。
音楽という国で。
そこには王様はいない。いるとしたら、住人一人一人である。

by ryosai160 | 2007-05-29 21:47


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