2012年 05月 20日
臼杵で、重松壮一郎さんのライブがあるということで、聴きに行った。 「ぬのことば」を主催されている椎原由起子さんの布のオブジェとの「共演」。 久家の大蔵という歴史のある蔵の中で、重松さんの音にタップリと浸り、とても良い時間を過ごさせてもらった。 ずっと年間100回以上のライブをこなし、それでもなお見せ掛けの円熟や技巧に走らずに音楽のシンプルな真っ芯をキープし続け無駄を削いで研ぎ澄まし、僕が共演させてもらってた数年前よりもヨリ一音一音の響きに耳を傾けることのできる進境地に至っている精神力に感嘆すると同時に、心の奥底で励まされるものがあった。 といっても、苦行僧のそれではない。なんかやっぱり、音楽=音を楽しむ、というべきものだ。柔らかな温かさ、ノンビリと散歩する気持ちよさ・・・そんなことも醸し出されている音たち。 蔵の空間(柱や壁や梁・・等等)や椎原さんのオブジェが重松さんの音楽に呼応して動いて生きていたことに、この類まれなる音楽家のすべてのモノゴトとの命の交感を想う。 そして、この2人のアーティストの生の方向性がブレずに一致していることから生み出される生き生きとした時空間に身を置けて、この場に居れて良かったナとシミジミ感じた。 1ファンとしてライブに来れて、リスナーとして音に浸れてラッキーだった。 今月リリースされたばかりのCD"tsumugi"(娘さんの名前、ちなみにジャケットデザインは奥さんが手掛けられている)等を購入し、サインしてもらった。 僕も共演した「風のゆくえ」「黒い森 黒い鳥」が収録されていて、帰り道に、それらの曲を演奏したときのことを思い起こした。 自分の音の影もこの作品に在ることは、やっぱり嬉しい。 HPで拝見してナマで見たいと切望し、間近で見ることのできた椎原さんのオブジェの素晴らしさに感動して、身近に置いておきたいと思い、販売していた小さなオブジェを購入。 派手ではないけれども、明るく楽しい感じ。 臼杵ははじめて来たので、地元の名物料理も堪能する。 河豚で有名な街だが、今回は味噌中心に。 卵黄の味噌漬け・黄飯に「かやく」を掛けて食べるのが特に気に入った。
by ryosai160
| 2012-05-20 22:24
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