2009年 02月 04日
12・20 広島在住のダンサー・玖島雅子さんから、「2・1にある『福岡フリンジダンスフェス』のオーディションに合格したので、ついては、共演を・・」というお電話が。そのときの様子はコチラ 彼女とは、去年春の広島現代美術館にて共演。というか、そのときの「おどり~る」というイヴェントを企画されていた。ダンスも、何か印象に残る独特な感じで、面白いナと思ったので、二つ返事でOKさせていただく。 その興奮のまま帰宅して、早速、アイデアを愛用のラスタ落書き帳に描く。あくまで直感であるが、それが一番大事。 尺八のフレーズの基ネタを、虚無僧尺八の曲である「本手調子」にする。簡潔に無駄なくフレーズがまとまっていて、様々に変調するにはもってこいである。 12・22 前から気になっていた、ZEN creativeというプレイヤーを買った。 メモリー16Gで、SDが増設できる。 で、動画が見れる。 画面がiPodよりも見やすい。 動画が何処でも見れたら、非常に便利だナ・・・という思いがあったので、早速、参考になりそうな、「おどり~る」の動画を入れてみた。 地下鉄の中で、動画がチェックできるのは、かなりいい感じだ。 画面もかなり大きいし、見やすい。 気になるシーンを何回も見たりして、ライブのアイデアを練る。 12・29 玖島さんから、作品のおおまかなアイデアの携帯メールが届く。 それを元に、アイデアを多少修正しつつ掘り下げる。 今までやってて手馴れた手法と、やったことのない手法を並列させて、自分の中に、程よい緊張感を得るようにするようにする。・・・のが理想。結局、現場での作業になるのだから、手際よくやりたいことをやれるようにしたい。 1・4 玖島さんが、かつてダムタイプの池田亮司と共演されていたのを思い出し、図書館で、ダムタイプのビデオを借りて見る。部屋を暗くして見たら、点滅がすごかった。音のストロボ発光、というアイデアを得る。 1・11 |uniq"est|のvideon君から、alesisのトレモロ系のエフェクターを、ちょうど良いタイミングで購入する。 これで、アイデアをより正確に、楽に、具現化できる。 夜、部屋でセットを組み、尺八を吹いて、音のアイデアを録音。cubaseで編集。 玖島さんにファイルをパソコンで送る。 1・12 所感色々。 コチラ。 ちょうど、ライブが全然入っていない月でもあるので、没頭できる。去年は1月が忙しかったことを思うと、神様の采配を感じずにはいられない。 1・14 玖島さんから、作品のアイデアを詳細に記述したシナリオ書きのようなメールが来る。 「る・てん・」というタイトルで、人生の様々な様相を、抽象的に浮き彫りにする、といった雰囲気のコンセプトのようである。 具体的に音を想像する。パパっとひらめいたアイデアをメモする。 コンセプト1 点的な尺八の音とノイズを併用してノイズの中に尺八の音を埋め込み切断する コンセプト2 線的な尺八の音を変調する コンセプト3 尺八の音を過剰なリバーヴで飽和させる コンセプト4 以上のコンセプトと対比するために、虚鐸の音で基本的なフレーズを吹く。 参考にする音は、デヴィッド・ローゼンブーム博士の「脳波の音楽」と、アントン・ウェーヴェルンの「弦楽四重奏のための6つのバガデル」にする。独特の直感と構成力のあるこれらの音楽が非常に素晴らしいので、インスピレイションを得たく。 1・16 玖島さんより、具体的な練習のスケジュールがメールで来る。 福岡で月末に詰めて練習とのこと。 僕のほうから、その前に、広島での練習を提案。年末に果たせなかったお好み焼きツアーのリヴぇンジも兼ねてww。 個人的に月末は仕事などで忙しいので、早めにカタチにしたいという僕の希望があった。 僕は、忙しいのは嫌いだ。そしてそれを理由に、バタバタで表現をするのを好まない。忙しいからこそ、余裕を持って臨みたい。クソな言い訳をしないように。「できない人間はできない言い訳を考える、できる人間は出来る方法を実行する」は、僕の座右の銘である! 1・18 久々に独りスタ練。自転車で行けるイ●ンのヨシ●楽器のスタジオにて。 大きな音量で確かめたいアイデアの音が有ったので、出向く。 あと、アイデアを完全な形にしたかったので。 「スケッチ稿」が出来る。 やってみればすぐ出来た。 イマジネイションをバッチリ練っていたので。 帰りにトップバリュのポテチとオレンジジュースを買って帰る。 帰宅して、録音したファイルを編集して、玖島さんへパソコンで送る。 1・20 送った音源と照らし合わせて、いろんな段取りの確認をメールで打ち合わせ。 1・24~25 広島に。 途中、雪がすごくて山陽道は通れないので中国道を迂回。しかし、ふぶいていた・・・・ 練習スムーズに終わりました。つまり、馴れ合いではなくて、ポイントがはっきりしたので次の課題も見えてきたということ。それと、音楽以外の表現の方の発想には面白いものも多々あるが、玖島さんにこういう演奏をして欲しいと言われてやってみたら、また、視野が広がった。 あと、演奏しながらのアクションも指定されて練習。音だけにこだわらない発想には、学ぶべきものがある。 他、現美に行ってブラジルの現代アート展を見たり、お好み焼きを食いまくったり。OTIS!に行って、佐伯さんご夫妻と談笑。ピーカンパイが絶品。諸々の写真はコチラ帰りは、雪のために高速バス運休のため、新幹線で帰宅。反って、疲れなくって良かったかも。 1・29~31 玖島さんが福岡へ。 大橋の「ゆめアール」で夜練習。スムーズに進行。 30日は、大博多ホールでリハ。 音、エフェクト掛かりすぎでちょっと不満。 これは僕の問題なのであるが・・・音響の方とは旨くコミュニケイションできたのでその点は問題なし。 やっぱり大ホールでの演奏は気持ちが良い!!その気持ちよさを拠り所にしたい。 2・1 本番。 会場の熱気がすごかった。 身体表現、というと音楽もそうなんだけど、それのみを突き詰めるラジカルさが会場中に充満していて、ちょっとやそっとの音では太刀打ちできないナ~~と身にしみて感じた。 (その意味で、桑野由起子さんの「関節」という作品が心に残った) しかし、時間的にはほんとにあっという間な感じで本番までイッてしまい、機材トラブルはなかったものの、エフェクターの設定はちょっと「違った」りした。暗転の中での演奏だったし。 でも、まあ、俺は単なる尺八吹きだし、吹けば何とかなる、と。本質的なところで影響なく、反って、思いがけない発見もあり。「なぜか」、最後に吹いたバッハのプレリュードの終わりと照明の終わりが一致していたり。(「ホントは」途中でぶつ切りにして終了するはずだったが・・)リハで音的にイヤだったことも解消されていた。つまみのレヴェルがなぜかいつもより低くなっていただけでww ま、「ワウ掛け忘れてもた~~」とかいう失敗もあったけど。 いろんなアクションをしながら演奏する、というのも楽しかった。 イマイチ出来なくて、玖島さんには申し訳なかったけど。 アガる、というのも久しぶりに体験したが、考えたことはやれて、玖島さんと舞台の上でもコラボできたと思う。 終わって主催者のスウェインさんから、まあその、僕の演奏、絶賛されました。それが嬉しかった。非常に話題になったらしい。どうも、いろんなダンサーから狙われるらしい・・・くらい夜道に気をつけようww とにかく、疲れた。 ハッキリ言って。 駆け抜けた日々、その緊張の糸が切れた本番後。脱力して、風邪引きそうになった。 広島へ帰る前の玖島さんと、佐賀から参加されていた松尾由美子さんと、ベローチェでお茶する。ここに来たら必ず頼む抹茶ラテ。ばてばての身体に優しい。ダンスに対する情熱一方ならぬお二人のお話を聴きながら啜る。松尾さんは「パンドラボックス」という作品で参加されていたが、凛とした佇まいが印象的であった。 薬を飲みまくって気合で持ち直して、打ち上げに参加。酒を飲んですっかり元気に・・・なりたかったが、そうもいかず。 50人ぐらい参加してて、さすがダンス系!といった感じの熱気あふれる打ち上げで、スッカリ圧倒されてしまったww でも、心は元気になった。 また、何か、面白いことが起こる予感がした。 玖島さん、僕はまだまだ、貴女に太刀打ちできません! 精進します。 ・・・・・振り返ってみると、今回は、イメージの変容、ということについて、とくと考えさせられた。 イメージを上書きしていくことの難しさ、それも感じた。 一回決めたイメージを変えるのは勇気がいる。 その辺の意識の持ち方も、色々試して行きたいと思う。
by ryosai160
| 2009-02-04 21:28
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